山へ
就職活動をしている若者の中に、農業を志す人が増えているそうですね。このあいだNHKの朝のニュースでやっていました。
実を言うと、私はこういうのにものすごい関心のある一人だったりします。
この間一人で東京→糸魚川(新潟の北西に位置する)→鳥取→広島→大阪→浜松(静岡)→東京といった感じで西日本を回ってきたのですが、そのときに一番感じたことは
『日本て山が多いよね』
ってことなんです。
何をいまさら!って思われるかもしれませんがホントにそう思ったんです。
もう少し詳しく言うと、東京・大阪・名古屋の3箇所以外では、常に山が感じられていた。これって私からすると驚愕の事実ですよ。
生まれてこのかた東京にしか住んだことのない私にとって、山なんていうのはピクニックに行くとある、行楽地みたいな存在であって、「日本の一部」として認識されていました。ところが今回の旅で「都市」と呼ばれるものが本当は「一部」であって、山が「全体」であることに気付いたわけです。
これというのは日本人が初めて世界地図を見て「日本てこんなに小さかったの!?」という認識に近いものがあります。
このことを通じて私が思ったのは、日本中でライフサイクルが「都会型」にされているんじゃないかっていうこと。特にホリえもんさんがその典型であると思いますが、あらゆる生産物、生産手段を自分と人との関係から切り離し、自分と「モノ」との関係から捉え、自己の最大利益を生み出すような、自己本位なライフサイクルがここで言う「都市型」であり、共感できないんですよね。
あまり人のことを良く知らずに批判するのはどうかと思いますが、メディアを通じてそう感じるので仕方ありません*1。
若者が農業を志すというのは、身の回りにあるものを、気付くとそこにある「モノ」としてでなく、「人と人との関係」として捉え直したいっていう事なんじゃないでしょうか?少なくとも私はそういうつもりで「農業」を中心とした共同体を見ています。
なんだか抽象的になってだめですね。もっと具体的にビジョンが描けるようになったら改めて日記に書こうと思います。
最後に「農業に帰る若者」に対して私がどのように関わっていきたいか、夢物語のようですが書いてみます。
このように農業を中心とした小さな共同体にとって必要なことの一つとして、「健康な体を維持し、自立した生活を持続しつつ社会保障費を下げること」があると思うんです。
なぜなら、外部の共同体と積極的に生産物、労働力、資本のやり取りをしない限りでは、この共同体にはお金が入ってきません。そうすると、必要な衣・食・住は自分たちで賄うことになるでしょう。ところが現状として、このような共同体に属している人たちは高齢者の方が圧倒的多数です*2。
そういう場合、現役から引退する方たちは体に何らかの不自由が出てから辞めるでしょうから、もはや自立した生活が困難になっていることが予想されます。
そこで私の関わり方として、「マッサージ」&「住環境」の2つをやりたいと考えます。
まず「マッサージ」ですが、これは今、密かに話題になっている「予防介護」という概念に直結しています。これは健康な体を維持し相対的に医療費を下げ、自立した生活を送れる時間、あるいは労働寿命を少しでも延ばすために行う支援であります。
次に「住環境」ですが、例えば足を悪くしたから朝起きてもベッドから起き上がらず、一日寝たきりになるような人がいるのですが、実は家中に手すりをつけたり、昇降機能付きのベッドをレンタルすることで自立した生活を送れるようなケースもあります。
このように適切な住環境を整えることで生活を支援することができます。
まとめとしては、私は「農業を中心とする小さな共同体」というのに一種の憧れみたいなものがありまして、それに参画するためにこれから「マッサージ」と「住環境」について勉強していきたいな、と思うわけです。
長々と読んで下さった皆さん、ありがとうございました!!