夏の庭

湯本香樹実『夏の庭 The Friends』(新潮文庫)というのを読みました。


広井先生の本の中で引用されていたので期待していたのですが、
正直期待しすぎていた感が否めません。
それでも結構楽しめました。


内容的には

町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍ようなろうじんが死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけど、不思議と老人は元気になっていくようだ――。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが・・・・・・。喪われて逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。

とのことです。


話の内容的にはすっごく面白かったと思う。
ただちょっと子どもたちの心の描写をしすぎてると思う。
なんだか大人が見た子ども観を脱してない感じがするって言うのかな。。


あんまり悪く言うのはもうやめにしましょ。



いつかの日記にも書いたように、俺のテーマは
「いかにして死を迎えるか?」というものなので、
そういう点で言って、この本は非常に興味深いものでありました。


5個満点で☆3つと言った感じですが、一度読んでみてもらうと面白いかもしれません。
考えてみたら、こういう作品はそう多くないですからね。


夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)